砂糖はケーキ作りの鍵になる? 砂糖の役割と分量配分について

  • HOME
  • フルーツ
  • 砂糖はケーキ作りの鍵になる? 砂糖の役割と分量配分について

砂糖はケーキ作りの鍵になる? 砂糖の役割と分量配分について

スポンジケーキの生地を作る上で、出来栄えを決めてしまうくらい最も大事な材料をご存じでしょうか? それは「砂糖」です。砂糖と聞くと甘みの成分の印象が強いかもしれませんが、砂糖の役割は甘さ以外にもあるのです。ケーキは材料の分量配分はとても大事で、特に砂糖の分量は少し間違えてしまうだけでも失敗してしまうくらいの大きさを秘めています。今回はみなさんが家庭で作るケーキ作りのクオリティアップにつながる砂糖の扱い方についてお話ししていこうと思います。

1.ケーキ作りにおける砂糖の役割

ケーキ作りやお菓子作りに欠かせない材料の一つが砂糖ですが、砂糖は甘み成分を含め、大きく3つの重要な役割を担っています。

 

1-1.甘みを作る

最も広く知られていることに甘みを作る役割です。単純にたくさん入れるほど甘くなるのですが、カロリーバランスを気にする方が増えた昨今ではあまり砂糖を使わない方がいいとされたりもします。しかし、少なすぎても味がしっかりとつかない薄味なスポンジケーキになりますし、他にも少なすぎると生地の食感や質感にも悪影響が出て失敗する原因にもなります。

 

1-2.しっとりとした質感を作る

砂糖はとても吸水性に優れていて、小麦粉と水が接合して過剰にグルテンができてしまうのを抑える働きがあります。また砂糖には水分を保つ効果もあるため、生地を焼いた時しっとりと焼き上げることもできます。砂糖が少ないと熱で内側の水気が飛んでしまい、パサパサした食感になるのです。

 

1-3.柔らかい食感を作る

スポンジ生地を作る際に使う卵黄と小麦粉を混ぜると気泡が入ります。この気泡がスポンジケーキを膨らまし、厚さとふわふわした食感を作ります。そして砂糖はその気泡と深く関係しています。卵と砂糖が一緒に混ざり合うことで卵の余分な水分を吸収し、混ぜた時の泡立ちを良くして、気泡をより細かく、壊れにくいようにしてくれます。砂糖はスポンジの柔らかい生地を作り出すための役割もあるのです。

 

2.砂糖の分量を間違うとどうなる?

基本的に砂糖の分量が少ないほどスポンジケーキの生地の出来栄えは下がってしまいます。どれだけカロリーや甘みを抑えたくても、最低限必要な量はきちんと入れることは守りましょう。砂糖の分量が適量より少ない場合と多い場合で生じる問題は以下の通りです。

 

2-1.砂糖が少なすぎる場合

砂糖の量が少ないと卵の水分が十分に吸収されず気泡が安定してできなくなり、また気泡が壊れやすくなってしまいます。気泡が安定しないと薄力粉、バターなどと混ぜ合わせた際に気泡が潰れてしまいます。生地の内部の気泡が少ない状態でケーキを焼き上げますと、生地があまり膨らまず、食感も硬くなってしまいます。

 

2-2.砂糖が多すぎる場合

次に砂糖の量が多すぎるとどうなるかというと気泡はできやすいのですが、きめ細かい気泡がたくさんできてしまうため、空気を含みにくくなってしまいます。

それにより焼き上げた際にボリュームの出ないスポンジになります。砂糖が多いと必要以上に水分を保ってしまい、外は焼けていても中まで火が通りにくくなってしまうので失敗する原因になります。また粘り気のあるスポンジになりやすいですので、ケーキらしいふわふわした食感も失われます。

 

3.ケーキをよりおいしくする砂糖の使い方

上記のことから基本的には砂糖の分量は適量をしっかりと守ることがおいしいケーキを作る上で大切なのです、さらにおいしいスポンジを作るためのポイントを紹介します。

 

3-1.適切分量より少し多めに

どのくらいのサイズのスポンジを作るかにより変わってきますが、4人分くらいのケーキであれば適量より、大さじ1杯くらい多めに砂糖を入れてみましょう。甘みはほぼ変わりませんが、混ぜた際にきめ細かい気泡を作りやすくなりますので、よりふっくらとした食感とスポンジに高さを出すことができます。

 

3-2.電動のミキサーを使う

材料を混ぜ合わせる際に、砂糖の分量が多いと気泡がきめ細かくなり少し泡立ちにくくなるのですが、電動のミキサーを使うことでその問題を解決できます。手では難しいですが、ミキサーの力を使えばきめ細かい気泡に空気をたくさん含ませることができますので、口どけの良いクリーミーなスポンジ生地を作ることができます。

 

3-3.使う砂糖の種類を変える

普段使っている砂糖だと、どうも出来上がりがいまいち、と感じる際は砂糖の種類を変えてみると生地の食感やクオリティが劇的に変わることもあります。砂糖にもたくさんの種類があり、ケーキの種類によって合う砂糖、合わない砂糖があるのも事実です。

 

基本的にお菓子作り全般に向いているのはグラニュー糖や上白糖です。料理全般に使っている砂糖を利用しても問題はありませんが、何のケーキを作るかによって適した砂糖を用意するといつもよりグレードアップしたケーキを作れるでしょう。

 

4.まとめ

基本的には砂糖は適量をしっかりと守ることが一番です。糖質やカロリー、甘みを抑えたいと思っても安易に砂糖の分量を減らしてしまうとケーキの生地がうまく焼き上がらない可能性もあります。少し難易度は上がりますが、いつもよりおいしいケーキを作りたいのであれば、少しだけ砂糖の分量を増やしてみましょう。ただし、砂糖が多いとしっかり攪拌しなければならないため、電動ミキサーなど用具を揃えてから挑戦してみてください。

大牟田市の洋菓子店&スイーツカフェ「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」では、砂糖などの材料にもこだわってケーキを作っております。豊富な経験と多彩なアイデアで、お客様の心をつかめるようなケーキを作ってお待ちしておりますので、ぜひお気軽にお越しください。